インターに通う生徒がどのような放課後を過ごしているのか、どのような習い事をしているのかをお伝えしたいと思います。日本の学校の放課後の過ごし方との違いや同じところなど、発見してみてください。
クラブ活動
小学校高学年以上の生徒はスクールのクラブに入ることができます。スクールによってそれぞれ違いはありますが、日本の学校の部活と変わりなく様々なクラブから選ぶことができるようになっています。日本では珍しいクラブを挙げていくと、
・ジャパニーズクラブ 着物を着たりお習字をしたり、日本の歴史なども学ぶようです。ジャパニーズクラブの他に茶道・剣道・柔道など特化したクラブもあります。
・ロシアンダンスクラブ 民族衣装を着てロシアンダンスを踊るクラブです。
・チアリーダー これは日本の学校にもありますよね。女の子にはこのクラブに入ることがステイタスのようにもなっています。
・ロボット PCを使い自分で組み立てたロボットを動かすというクラブです。将来はIT系?
・ブレイン クイズのクラブです。賢い子が入るクラブというイメージが強いです。
・ラクロス ラケットを持っているだけでかっこよく見えますよね。
・弦楽器と管楽器 それぞれ分かれて活動しますが、発表会ではオーケストラのように一緒に演奏もします。ほとんどの生徒は2種類以上の楽器を演奏することができます。楽器はスクールでも借りることができますが、自分の楽器を持っている生徒が多く、スクールへ持っていくのも荷物が大変です。
日本と同じようにサッカー・テニス・陸上などのスポーツ系や、コーラス・料理・写真など他にもたくさんのクラブがあります。そしてどのクラブも、インター同士やアメリカ軍基地内のスクールとの試合や大会を定期的に行い交流を深めています。
インターに少ないクラブは水泳でしょうか。プールの設備がないスクールが多いように感じます。
家庭教師・塾
インターは補修など、学校で特別に教えてくれることはありません。授業についていけなければ、幼稚園や小学生でも留年または退学となってしまいます。なので家庭教師をつけている生徒が多く、学年が上がるほどにその確率は高くなります。家庭教師といっても、探すのも一苦労です。英語で算数などの教科を教えてくれる先生を探さなければいけません。そして料金も一般の家庭教師よりも割高につきます。momoの場合は小学生までは個別塾に通い、英語の先生に英語で算数を教えてもらったことがありました。その他、日本語(国語)を公文で習ったこともありますし、塾の個別で教えてもらったこともあります。中学生以降になると、英語の先生に数学というわけにもいかず、家庭教師へ変更しました。
インター生にとって塾や家庭教師選びは大変ですが、最近はインター生向けのオンライン授業もあるようなので、活用していくのも1つの方法かと思います。
宿題
日本の学校しか知らない私からすると、それはとてつもない膨大な量の宿題が出ます。低学年のうちは親が手伝うのが前提のようになっています。インターに通う生徒の両親は英語ができることが必須ですし、それなりの社会的地位のある人が多いので、子供の宿題を手伝うことは簡単かもしれません。しかし我が家は日本語しかできない両親で、社会的地位と学力は最低、たとえ小学校低学年であっても教えることはできません。高校生にもなると、夜中、夜明けまで宿題やテスト勉強に追われる日々となりました。
小学生であっても提出物の期限は厳守です。PCを使って提出するものが多いですが、10日までとされていれば9日の23時59分までが提出期限となり、1分でも遅れたら無効とされてしまいます。日本の学校よりはるかにシビアに感じます。
習い事
幼稚園の頃から、それぞれ色々なところへ通っている生徒が多いように感じます。
バレエ・ピアノ・バイオリン・テニス・水泳・ダンス・サッカーなど一般的な習い事の他に、乗馬やゴルフ・スケートを習っている子もいました。何かしらの楽器とスポーツ系のように組み合わせて習っている子が多いと思います。楽譜が読めない子はほとんどいませんでしたし、高学年になるとスキーやスケートも毎年スクールの行事の一環ですが、滑れないという子も少ないです。
放課後は習い事の練習もしなければいけません。楽器などは夜間には練習できませんから、帰ってからすぐに練習をし、その後に宿題を取りかかるという順です。
通学
インター生は小学生であっても電車通学している生徒が多いです。1時間以上は平均的で、中には1時間半、2時間かけて通学する生徒もいます。そのためクラブ活動を終えたら、真っ直ぐに自宅へ戻り山盛りの宿題をこなす というのが大半のインター生の放課後の過ごし方になります。電車の中だけが唯一のフリータイムでしょうか。それでも間に合いそうもない宿題は、電車の中で進めたりもします。読書感想文などの本も電車の中で読み進めたり、テスト勉強をしながら通学します。
休日
休日はゆっくり休めるかといえば、平日に通えない習い事を朝から晩まで回ることになります。乗馬などは郊外へ出向かなければなりませんし、掛け持ちで次から次へと移動します。親はマネージャーの様に車で送迎します。momoの場合も日曜日だけが何もない日にしていました。その日曜日でさえ、手の込んだ宿題やテスト勉強、ボランティアなどに追われます。とにかくインター生は忙しい毎日を過ごしていて、友達と遊ぶ時間はほとんどありません。みんながそんな感じなので、特に不満を持たない様です。通学に時間がかかる子も多く、家もそれぞれ遠いので近くの公園で遊ぶことは、とてもできません。駅までお友達と一緒に帰る時間が、ほんの束の間の楽しみな時間になります。その分長期休みの時は、家族旅行や友達の家にお泊まりに行ったりと、普段はできないことを思う存分楽しみます。
アルバイト
高校生になればアルバイトができる年齢になりますよね。日本の高校生はバイトを始める子もいると思いますが、インター生でバイトをしている子はほぼいません。少数派ですが、同じスクールの小学生に家庭教師をするという子もいます。仕事をするという意味合いよりも、ボランティアに近い感覚です。そして余裕がないとできることでは ありません。大学進学時の推薦に良い影響のため という意味合いが強いように感じます。
いかがでしたか?日本の学生と比較して、違いはありましたか?インター生は大変な面もありますが、クラブや習い事など面白いことも沢山あるように感じます。様々な経験をして、色々な引き出しを持ち、いつでもそこから引き出せるような豊かな心に育ってほしいと願っています。
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